60代 こんな暮らし〜今を生きる

人生の黄昏を感じる60代。日々の暮らしとこれまでの思い出を綴ります。

60代シニア 外出 映画「こんにちは、母さん」

やっと秋らしくなりました。

昨日は映画を観に行きました。

生活圏外に外出するのは、2ヶ月ぶりです。


観た映画はこちら

「こんにちは、母さん」山田洋次監督

吉永小百合さん演じる福江さんの恋愛の明るい話かと思ったら 、山田洋次監督だけあって 、社会問題や家族のいろんな問題を描いていました。


(以下、 多少の ネタバレを含みます)


福江 さんは一緒に..ホームレス支援の ボランティアをしている教会の牧師さんに恋心を寄せています。

戸惑う息子と応援する大学生の孫娘。


息子は大企業で出世したものの、妻とは別居、娘は高級マンションよりも、近所との繋がりのある祖母の暮らす向島の下町がいいと、福江と暮らし始めます。


生活保護を拒み、 空き缶集めをしながらギリギリの生活をするホームレスの老人。

会社のリストラに悩む人事部長の息子。


いつもは明るくしっかりしている福江さんが、息子に老いの不安を口にします。

「死ぬのは怖くないの。寝たきりになったり、介護で人の世話になるのが恐いの」と。


足袋屋を営む福江さんの暮らす古い家は

居間に2階に上がる階段があります。

2階にいる息子に階段の下から呼びかける様子が、何となく、「男はつらいよ」の「とらや」を彷彿とさせます。


以前テレビのインタビューで山田洋次監督が 「人生というものは基本的に辛く苦しいもので、時々そこに光が差すように 幸せな時がある」と語っていたように記憶しています。

(うろ覚えですが)


この映画もみんながハッピーエンドという結末ではありません。

でも幸せな時は確かにあります。


吉永小百合さん、78歳なんですね。

5月に観たフランス映画「パリタクシー」のリーヌ・ルノーは94歳でした。


監督の人への眼差しの温かさを感じます。

観に行ってよかった映画です。