60代 こんな暮らし〜今を生きる

人生の黄昏を感じる60代。日々の暮らしとこれまでの思い出を綴ります。

夫の最期「愛してる」

ご心配やお気遣いのコメントをいただき、ありがとうございました。

全て返事ができていませんが、 読ませていただいてます。


今は薬のお世話になって、夜眠っています。食欲は普通にあります。


しばらくブログで 夫のことや 湿っぽい話が続くと思いますので、 苦手な方はスルーしてください。


        ❀


夫の最期の時のことです。

部屋を覗くと夫は枕に顔を横に向けて うっすらと目を開いていました。

もうずっと前からガリガリに痩せて、生きているのが不思議な状態でした。

脱水症状かと思い、夫の閉じた口を開けて、  ペットボトルのポカリスエットを口の中に流し込みました。

ほとんど飲めないで、 首に当てたタオルにこぼれていきます。


鼻に手を当てると、かすかに呼吸をしていました。

その時が来た、と瞬間的に感じました。

パニックになって夫の耳元で「愛してる、死なないで」と、何度も大きく呼びかけていました。


(いざというときが来ても、私にそんな陳腐な言葉を期待しないでね、 と つんけんしながら夫に 以前言っていたのに)


夫は目を閉じたまま、反応はありません。

訪問看護に電話をかけ、また夫のそばに行きました。

もう息はしていないようでした。  

夫の頬に、涙の伝った跡がありました。


医師が私の簡単な話と死後硬直の状態から、死亡診断書に書いた 死亡時刻はその10分前でした。

10分なんてどうでもいいです。

最後に夫にかけた言葉は、夫に聞こえていたと信じています。


夫はまだ身体に ドライアイスを置いて、 冷房をかけた部屋で自分のベッドで眠っています。


昨日は 義弟が夫に会いに来ました。

今日は1日葬儀 会社に相談したり、 葬儀会社の人と会ったりしていました。


お葬式って、あの世への引っ越し みたいです。

私は今、この家で夫の通夜をしている気持ちです。