60代 こんな暮らし〜今を生きる

人生の黄昏を感じる60代。日々の暮らしとこれまでの思い出を綴ります。

2023年2月 ますむらひろし 銀河鉄道の夜

「ますむらひろしの銀河鉄道の夜 前篇」

八王子市夢美術館に見に行きました。


漫画家のますむらひろしさんが擬人化した猫を主人公にして、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を漫画化したものです。


銀河鉄道の夜は主人公の名前も知っているのに、自分できちんと読んだかどうか記憶がありません。


で、行く前に読み直しました。

今は版権が切れた名作は、ネット上で青空文庫や他のサイトで読むことができます。

「銀河鉄道の夜」はユーチューブの朗読もありました。


美術館の展示は、漫画の原画の原稿がストーリー順に並んでいました。

吹き出しの部分は印刷がありませんでしたが、直前に原作を読んでいたので理解できます。

宮沢賢治の独特の世界観が見事に視覚化されています。


子供のころは、宮沢賢治の作品の持つ暗さが好きではありませんでした。


30年近く前、岩手に旅行に行き、遠野や花巻を訪れました。季節は9月で、曇天でした。

その特、岩手独特のどこか重く暗い空気感のようなものを感じました。

「これが宮沢賢治や遠野物語の世界を生んだ風土なんだな」、と思った記憶があります。

宮沢賢治の作品に、一歩近づいたような気がしました。


「銀河鉄道の夜」も素晴らしかったですが、私にとって、ますむらひろしさんといえば、「アタゴオル物語」です。

猫と人の暮らすファンタジーの独特の世界観がなんとも言えずに好きです。

そして、登場人物の太った猫の「ヒデヨシ」😸

人の迷惑など微塵も考えずに自分の欲望に爆走するのに、にくめない。羨ましいキャラです。

カレンダーを買って飾っていた時もありました。(ここ2年、カレンダーがモノクロになったのでちょっと寂しいです)


展覧会の後編も必ず見に行きます。