60代 こんな暮らし

人生の黄昏を感じる60代。日々の暮らしとこれまでの思い出を綴ります。

2023年2月 満月 スノームーン 藤城清治展

昨日、2月6日は満月「スノームーン」でした。

2023年中、一番地球から遠い位置にある満月です。


この絵は藤城清治さんの影絵です。

2021年銀座、教文館の「こびとといっしょ 生きるよろこび展」で。

写真撮影 OK だったので、撮りました。

タイトルは「月光の響」


小学校の理科で習った人も多いと思いますが、月は月齢によって昇る場所や時間が違います。

太陽が西に沈むとき、東の空から昇るのが満月です。


有名な与謝蕪村の俳句

「菜の花や 月は東に 日は西に」

というのがあります。

この俳句に詠まれている月は満月🌕で、時刻は日没時。日が西の空に沈む時、満月が東の空から昇っている情景です。


満月の時、太陽、地球、月はちょうど一直線に並んでいるわけですね。


もし「月は西に 日は東に」

と詠まれたら(俳句になりませんが)、明け方、満月が西に沈み、東の空から日が昇る情景を詠ったことになります。


もし「月は西に 日も西に」

だったら、夕刻、日が西の空に沈む頃、三日月🌙が西の空から昇っている情景です。


現代の人間にとって月はただ風流に眺めるものですが、ガスも電気もない江戸時代以前の人にとっては、月には無料の夜間の照明という大事な役割を担っていました。


太陽太陰暦だと、15日は満月、晦日は新月とすぐにわかるわけです。

何日だと月がどんな形をして、空のどこに見えるか当時の人は知っています。

与謝蕪村の俳句をそれを踏まえて詠まれています。


また江戸時代は日の出を明け六つ、日没を暮れ六つとしてたので、夏は昼の時間が長く、夜は昼の時間が短くなります。


日の出とともに起きて、日が沈むと休む。冬になると、寝る時間が長くなる。人類は長い間そんな暮らし方をしていたのでしょう。